新卒採用時の企業選びに迷ったら新人研修に注目!~研修内容から読み解く理想の社員像~

新人研修
あなたは就職活動をするにあたり、どんなポイントを重視して企業を選びますか?ほとんどの人が企業選びの際には「事業内容」や「事業規模」、「仕事のスタイル」、「社風」などといったポイントを重視するのではないでしょうか。

しかし、表面的な情報だけでは「本当の企業の顔が見えない」、「企業がどんな人材を求めているのかわからない」と感じる人も多いはず。

そんな時に注目したいのが、企業が入社後に実施している新人研修です。新人研修を読み解けば企業が求める理想の社員像が明確になり、就職活動に活かせること間違いなし。

今回は、企業研究をさらに深堀して「企業の新人研修」を読み解くポイントについて解説していきます。

企業選びは何を基準にする?

就職活動に臨むにあたり、最も重要なポイントとなる企業選び。就活生が応募企業を選ぶ際には、自分の仕事に対する「価値観=軸」となる要素を洗い出し、それにマッチングする企業を見つけていく作業が必要です。

一般的に企業選びの軸となるものには

・会社理念や事業内容
・仕事内容(職種)
・企業規模
・仕事のスタイル(チームワークor個人プレー、勤務制度、報酬制度など)
・社風(オフィス環境、同僚・上司、評価基準など)
・社会貢献(CSR、SDGs達成への貢献など)
・スキルアップ支援(新人研修、中堅研修)

などが挙げられます。これらの項目と自己分析の結果や自分の実現したい未来を照らし合わせ、実際に応募する企業を選定していきますが、「有名な企業だから」といったことや、「憧れの業界だから」といった安易な気持ちだけでは選考を勝ち進むことはできません。企業を探す軸が定まったら応募企業の具体的な仕事内容を知り、実際に自分がそこで働くイメージを明確に持つことが大切で、そのためには企業研究が欠かせません。

企業研究で見るべきポイントとは?

企業研究は、志望業界内での企業の立ち位置や同業・競合企業を知り、「なぜその会社でなければならないのか」、「その企業で何を実現させるのか」という志望動機を具体化するために行われます。説得力のある文章で自分の想いを語るためにはその企業を深く知る必要があります。

企業研究で見るべきポイントは、大きく分けると「企業の特徴」「業界内での立ち位置」の2点となります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

企業の特徴

企業の特徴を知るためのポイントは、主に「企業理念」「事業内容」「働く環境」の3つです。

企業理念
企業の情報を知るためにはホームページなどで企業理念、創業時期、所在地をチェックしましょう。基本情報から創業の想いや創業時の時代背景などを読み解くことで、企業がどのような社会的意義を持って活動しているのかを理解することができます。

事業内容
事業内容とは、企業が扱う商品やサービスといったビジネスの内容を言います。事業の強みや弱み、サービスの対象となる人や場所、価格帯といった項目まで確認しておくと、後述する業界内における企業の立ち位置を知る上でも大いに役立ちます。

働く環境
人事教育制度や福利厚生などの従業員の働き方、スキルアップ支援などにも注目しましょう。企業での働き方を知ることで、入社後のイメージがグッと明確になります。

以上の3点を踏まえて志望動機や自己PRに繋げていけば内容がより具体的なものになり、ライバルとの差別化を図ることができるでしょう。また、企業研究をする中で就きたい職種があったとしても、その年に必ずしも該当職種の新卒採用が行われるとは限りませんので、採用情報は必ず確認しておくことが大切です。

業界内の立ち位置

企業情報に加えて重要となるのが業界内での立ち位置です。同業他社と比較することでその企業にしかない特徴や魅力を見つけることができます。着目するポイントは、「事業規模」「取引先・販売先」「資本構成」の3つです。

事業規模
会社情報から売上高や営業利益、従業員数をチェックすることによってその企業の規模感を把握できます。景気動向と合わせて数年間の推移を確認しておくと業界のトレンドが読み解けますし、他社との違いも見えてきます。

取引先、販売先
一般消費者を相手にする事業(B to C)か、企業・法人を対象にした事業(B to B)かによってビジネスの相手が異なり、アプローチ方法や販促方法にも違いが出てきます。企業が取り扱っている商品やサービスの分野や領域、業態を同業他社と比較することで、その会社の強みやウィークポイントなどが発見できます。

資本構成
株主情報等から「日系企業」、「外資系企業」、「グループの系列」など資本構成を確認してみましょう。資本構成をチェックすることから人事評価制度や社風、福利厚生を読み解くことが可能となることもあります。

新人研修って何するの?

新人研修
ここまで企業研究の内容について詳しく見ていきましたが、企業研究を熱心に行っても「自分が会社員として働くイメージが持てない」、「企業が求めている人物像がよくわからない」といった就活生もいるのではないでしょうか。

そうした就活生にぜひオススメしたいのが新人研修の内容を読み解くことです。新人研修の内容を深く知ると企業の風土や求める社員像が見えてきます。

新人研修の目的・内容・期間

新人研修とはその名の通り、新卒で入社した社員を対象に実施される研修です。学生から社会人への意識改革をすることが最たる目的であり、社会人として必要な知識やマナー、心構えなどを学びます。挨拶の仕方や電話の取り方をはじめ、職種によってはクレーム対応や営業訪問の仕方、印象の良いメイク講座などが行われる場合もあります。

新人研修の期間は企業によって異なり、1週間程度で現場に出される短い研修もあれば、1年間かけてじっくりと行う研修もあり、企業によって新人を育てるプロセスに違いが出るところでもあります。

新人研修のスタイル

新人研修のスタイルについても、「講師の話を座学で聞くスタイル」、「ホテルなどに泊まりこんで行われる合宿スタイル」や「山登りやモノづくりなど一風変わったユニークスタイル」など企業ごとに違いがあります。座学は主に知識詰込み型のスタイル、合宿やユニークスタイルでは仲間と助け合いながらコミュニケーション能力を培ったり、達成感を味わったりすることが目的となっているものが多いようです。

最近では、インターネットの普及や新型コロナウイルスの影響もあり、 eラーニングを導入した研修を行う企業も増えています。インターネット上で資料や動画を閲覧し確認テストを受けたり、ZoomやSkype上でグループワークやディスカッションをしたりするものとなっています。

魅力的な研修制度

新人研修2
このように新人研修の内容を通して、理念や事業内容といった情報だけでは読み取れない企業の風土や求める人物像を理解することが可能となります。新人研修の内容を見るだけでも「この会社では面白い仕事ができそう」、「体力勝負の会社なんだな」といったイメージを膨らませることができるはずです。

魅力的な研修制度を実施している企業は、それだけ社員を大切にする企業だと言い換えられます。充実した研修によって社員が成長すれば、サービスの向上や業績アップに結実するという企業側のメリットにもなります。

たとえば、あるメーカー企業では、新人研修でマインドセットやスキルセットなどの社会人としての基礎を身に着けるだけでなく、2年目を迎える直前にもスキルアップ研修を実施するなど、社員のモチベーション維持を重視しています。さらには、合同合宿でチームコミュニケーションを高めるためのアクティビティをやったり、すぐに現場で実践できるスキルの勉強会を開いたりと社員のスキルアップに余念がありません。新入社員をサポートするために1人ひとりに先輩のメンター社員が付くという充実ぶりです。

こうした研修を通じて同僚や先輩との関係を築き、会社のビジョン実現のために一丸となって努力できる人材へと成長していくのです。

新人研修に着目する際に押さえておきたいポイント

新人研修に着目する場合、押さえておきたいポイントとして

・企業が新人研修に求めることを理解する
・新人研修を受けることで得られるスキル・能力に注目する

といったことがあります。

就活生がどの程度ポテンシャルとして持っているかは選考においても当然重視されるため、自己アピールや志望動機に含めて記載すると良いでしょう。新人研修の内容には企業が新入社員に求めているスキルや能力が反映されますが、そこで求められるスキルや能力は、社会人になってから研修や実際の仕事を通じて培われるものですので、今の段階でそれが足りずとも心配する必要はありません。
企業が求める人物像に自分が達していないと感じる場合には、積極性や前向きな姿勢、チャレンジ精神などをアピールポイントとして挙げるのも1つの手です。

新人研修についてもっと詳しく聞くなら?

新人研修の内容について詳しく知るための方法には、

・企業のホームページを確認する
・OBOG訪問で先輩から体験談を聞く
・会社説明会で直接話を聞く

といったものがありますが、企業ホームページには研修の詳細が書かれていなかったり、コロナ禍でOBOG訪問や会社説明会で直接話を聞く機会が限られてしまったりすることもあるでしょう。

そんな時にオススメなのが、新卒学生向け就職サイト「クリ博ナビ」の活用です。
クリ博ナビでは、大学生・大学院生・短大生・専門学校生などを対象とした就活イベントや説明会を定期的に開催しています。参加企業による個別の企業セミナーでは、実際に働いている社員の方々へ質問できる時間があるなど、仕事内容はもちろんのこと、新人研修の内容などを質問できる貴重な機会もあります。コロナ禍ではオンラインでの開催も行われているので、地方在住やコロナ感染が気になる就活生でも安心して参加できます。説明会等の情報は適宜ホームページ上にアップされるため、見逃さないようにチェックしておきましょう。

>>クリ博ナビで開催されている就活イベント・合同説明会の一覧はこちら

まとめ

就職活動の際には、企業が実施する新人研修の内容やスタイルからも「企業が新入社員に求める人物像」を読み解くことができますので、企業の求める人材に自分の強みをマッチングさせて選考時のアピールポイントにすれば、面接官に強い印象を残せること間違いありません。もし企業選びに迷ったら、企業の理念や事業内容だけでなく、新人研修の内容にもぜひ注目してみましょう!