ゲーム会社の開発職は、主にデザイナー職、プランナー職、プログラマー職の3種類があります。
デザイナー職は、アート設定、UI/UX、キャラクターデザイン、キャラクターモデリング、背景デザイン、モーション、カメラ、リギング、エフェクト、等の役割があり、会社やプロジェクトによって、細分化されていたり、兼任していたり、必要に応じて人員配置のバランスには差があります。そういった組織の中で必要に応じてチームリーダーとなり、デザインチームのマネージャーとなります。専門職としてスペシャリストになる方もいます。
プランナー職は、シナリオ、レベルデザイン、キャラクター設定、進行管理などの役割があります。ゲームプランナーから、ディレクターになる場合が多いですが、他の職種からなる方もいます。「ゲームプランナー」は、「企画職」と呼ぶこともあります。
プログラマ職は、ゲームシステム、効果音やサウンド、UI等の各パート、開発支援ツール、サーバーサイド、インフラ、AI、CGツール開発などの役割があります。それぞれのプログラム業務をとりまとめるリーダーになり、全体を統括するマネジャーにキャリアアップすることができます。専門性の高い仕事ですので、希望や能力により、スペシャリストとして能力を発揮する方も数多くいます。
上記以外に、サウンドクリエイター、サウンドエンジニア、翻訳、ローカライズ、カルチャライズ、品質管理等様々な仕事があります。
「ゲームプランナー」は日本独特の和製英語なので、ゲームの設計(デザイン/design:設計する)を行うという意味で英語の「ゲームデザイナー(game designer)」という呼び方が最近では増えています。その場合、CGやグラフィック等のデザイナーは、英語の表現の「アーティスト(artist)」と呼ばれます。
「ゲームプログラマー」はゲームシステムに直接的にかかわっている人を指すことが多く、その主要なポジションの人をメインプログラマーと呼ぶことが多いです。「プログラマー」と「プログラマ」の表記ですが、発音としては「プログラマー」という方が多く、文字の表記は「プログラマ」の方がやや多いかと思いますが、どちらも間違いではありません。最近では「エンジニア」、「ゲームエンジニア」と呼ばれることも多くなってきました。
ゲーム業界の企業は、ハードを製造・販売する「ハードウェアメーカー」と、ソフトを制作・販売する「ソフトウェアメーカー」の大きくふたつに分けられます。ソフトウェアメーカーの中には、ゲームの販売を行う「パブリッシャー(発売元)」と、ゲームの企画・開発のみを行う「ディベロッパー(開発元)」があり、パブリッシャー兼ディベロッパーとして企画から開発、販売までの全工程を一貫して手掛ける企業も少なくありません。
ゲーム開発は、試作段階のα(アルファ)版、製品に近いβ(ベータ)版、最終段階のファイナル版の3段階に分けて開発するケースが一般的です。
ゲーム会社への就職を目指す方へ、ゲーム業界の職種やキャリア、ゲーム会社のしくみ、ゲーム開発のワークフロー等をざっくりと解説してきました。ゲーム会社と一口に言っても、それぞれの会社により、企業の形態や製品は千差万別です。そのため、同じ職種の名前でも仕事の内容が大きく違ったり、求められる要件が異なります。ざっくりと全体感を理解した後は、個別の企業や求人をよく研究して、自分自身が一番輝く仕事場を発見しましょう。