家具や家電、自動車など、私たちの生活はたくさんの製品(プロダクト)に囲まれています。プロダクトデザイナーを目指すなら、各種メーカー企業のデザイン部門や商品開発部門に所属するか、独立系のデザイン事務所に所属して経験を積むことが求められます。大切なのは、市場調査をもとに開発された製品コンセプトを、いかに美しい形に落とし込んでいけるか。その際には、国籍や障害の有無を問わないユニバーサルな設計や、エコロジーに配慮したデザインなど、優しさや使いやすさが重要になってきます。
プロダクトの製造には、企画から発売まで、長いもので数年の歳月を要するものもあります。そこで、長期的な視野に立ち、市場動向の分析や将来的なデザインの妥当性をきちんとプレゼンテーションできる能力も求められています。企業内のインハウスデザイナーにしても、社内のマーケティング部門や設計部門、製造部門など、多くの関係部署との連携が求められるため、高いプレゼンテーション能力やコミュニケーションスキルも重要です。
日本のメーカー各社は世界を代表する企業が多く、その製品は世界中で愛用されています。プロダクトデザイナーには、これからも“ジャパンブランド”を支える大きな期待がかけられています。