内定者:法政大学 経営学部 Aさん
ゲーム業界の企業5~6社から内定を獲得!
2025年卒のゲーム業界/イラストレーター・デザイナー志望で内定に至ったAさんに、就活全般の話や作品制作についてお伺いしました!
一般大学に通っていたAさんが、
独学でどのようにスキルを磨いたか、就活を進めたか、などは必見です!
────まず、ポートフォリオ制作についてお伺いさせてください。どのように制作は進めていきましたか?
3年生の10月末から、入れる作品の検討などポートフォリオを作り始めました。
まずはクリ博の12月ポートフォリオオンライン選考会に向けて制作を進めていたのですが、12月には間に合わず、2月の合同説明会やインターンの応募に間に合うよう調整をしました。
なので最初のポートフォリオの完成には大体4か月くらいかかりました。
説明会やインターンでは実際に企業からポートフォリオのアドバイスもしてもらい、ブラッシュアップを2回ほど行いました。
────企業からはどのようなアドバイスをもらいましたか?
合同説明会では、企業の選考を受けるにあたり、具体的にその企業が何を求めているのかなどを意識するようなアドバイスをいただきました。たとえば、企業によってはキャラクターのみではなく、背景などいろいろなものが描けるようにならないと選考を通過するのは厳しい、などです。
インターンでは、レイアウトやページ数についての指摘をいただきました。載せているイラストが見にくかったため、最初は20pくらいのポートフォリオだったのですが、1作品を数ページに広げて、掲載イラストの見やすさの向上に努めました。
────制作したポートフォリオの「構成」についても簡単に教えてください。
最初が大事、というのを聞いていたので、まずは自信のある作品から載せていきました。
私の場合は仕事でご依頼をいただいたイラストを載せたのですが、選んだ軸としては「他の就活生と差別化のできる」「実績のある」点を重視しました。
そのあとはファンアートやオリジナル作品を載せているのですが、基本的にはコミケやイベントで売るグッズ用で制作したものが多いので、” 自分が好きなイラスト ” よりも ” ほかの方に認めてもらった作品 ”を重視して載せる作品をチョイスいたしました。
────特に意識して制作したページと、その作り方についても教えてください。
1枚のイラストで「こんな作品を書いていますよ」というのが分かるような、自分の代表作になりうる作品をひとつ作りました。
自分が好きな「空や水などの青いテーマ」「ダークな要素」という世界観を加味しつつ、それがとがりすぎないようなかたちで、一般的に幅広く受け入れてもらえる範囲内を念頭に置きながら、自分の好きな要素を詰めていきました。
────ほか、企業から評価をされた部分についても教えてください。
背景や細かい部分までしっかり描きこまれていて、手を抜いていない感じがすごく良い、と褒められたことは3回ほどありました。
また、面接でポートフォリオプレゼンをする機会も数回あったのですが、とくにパーカーのデザインを行った作品については、実際に現物にしたときにきちんと着れるのか?とか、派手なパーツは着脱式にしようとか、プリントは安っぽく見られるのでやめようとか、制作費を加味して価格をいくらにしようとか、リアリティを追求して企画まで固めてPDCAを回しながら制作している点も評価をいただきました。
就職活動の進め方について
────就職活動はどのように進めていきましたか?
最初はどういうふうに動いて良いかが分からなかったのですが、周囲の友人も就職活動を始めた3年生の夏に大手就職サイト主催の合同説明会に参加したことをきっかけに就活をスタートしました。
その頃はゲーム業界などはあまり視野に入れておらず、業界関係無くオンラインのインターンや説明会などに参加をしていました。
しかし自分がその仕事をしているイメージがどうしても沸かず、自分が活躍しているイメージもできなかったため、一旦、兼ねてより考えていた中国への留学に行くことに決めました。
留学から帰国後、並行して活動していた個人でのイラストレーター活動を通じて、自分の奥底で抱えていた「絵を描く事を仕事にしたい・デザインやイラストに関わりたい」という想いが強くなり、専門職を目指して就職活動をし始めたのが、3年生の10月からになります。
※同じ3年生の時期ですが、実際は留学期間1年間を挟んでいます
────イラストレーターとして活動されていたのですね。
私の場合は、になりますが、やはり個人でイラスト制作していたことが就職活動に良い影響を与えていたと感じています。
具体的なメリットとしては、
・活動を通じてポートフォリオに入れる作品も自然と集まっていた
・企業と接する機会が多かったので、就職後のイメージも沸きやすくなった
・業界に直結したガクチカを話せるようになった
という点があったと思います。
面接でよく聞かれる「なぜゲーム会社を希望しているのか?」という質問に対しても、通常は「ゲームで人生を変えてもらったから」などがよくある回答例になると思いますが、私の場合は ”経験を通じてこの業界を志望している” とお伝えすることが出来たので、説得力のある志望理由をお話することができました。
────結果的に「これをしていたから就職活動が上手くいった!」というのは何かありますか?
「行動すること」を念頭に活動していたからだと思います。
私の場合は留学経験でそれを培ってきました。海外ではコミュニケーションを自らとらないと生活ができないため、語学力やコミュニケーション力はもちろん身につきましたが、なによりも「行動することの大事さ」が学べたのが大きかったと感じています。
行動することによって小さな成功体験が積み重なっていき、それが『自信』に繋がり、それが原動力となってまた次の行動に移し、更なる成功体験を積むことができる。これは就職活動でも同じことが言えるかと思います。
インターンや説明会に参加するのも面倒くさいと感じることもあると思いますが、そこを頑張って一歩踏み出して参加してみると、少なからず得られるものがあり、結果的に次の一歩も踏み出しやすくなるので、就職活動ではまず行動を起こしてみることをおすすめします。
────「行動を起こす」がキーワードだと思いますが、行動を起こすために何かアドバイスはありますか?
やることを具体的に決めて、行動を起こさざるを得ない状況に自分を追い込むのもアリだと思います。
行動を起こさないと、不安感や焦燥感が募るままで、負のスパイラルに陥ってしまうので、メンタルやモチベーションを保つためにも、「ポートフォリオをいつまでに作ろう」「エントリーシートをここまでに提出しよう」など、自分で期日を決めてやることを課し、行動し続けることが大事だと考えています。
また、どうしても無理そうなものは除いて、できそうなことでやったことないことにチャレンジしていくのも、スキルの幅を広げていくには重要だと思います。
一見大変そうに見えますが、やり始めてしまえば意外とやれてしまうと思います!
────企業へのエントリーや面接はどれくらい受けましたか?
まずは20社、グッズ制作、イラスト制作、広告制作の会社、ほかにも美大や専門学校の職員など興味のあるところをピックアップして、1社落ちたら1社増やす、というのを最初は念頭に置いていました。
ただ結果としては、20社エントリーはしなかったと思います。実際に面接を受けたのは7社で、内定に至ったのは5~6社です。ほとんどゲーム会社でした。
────かなり面接の通過率が高いですね。面接で意識したことはなにかありますか?
実は最初に受けた会社は面接で落選になったのですが、振り返ってみると「自分のできることだけ言っていた」のが、落選の理由だったと考えました。
実際の仕事を想定すると、自分のできることだけを任せてもらえるわけではないので、未経験の領域にもチャレンジしたい気持ちを、嘘を言わない範囲でアピールすることが重要だと思います。
イラスト制作でいうと、たとえば全体スケジュールや外注の管理をしてみたい、とか、社内の連携も必須になるので、イラスト以外の業務もしてみたいとか、「自分はこんなことをやりたい」「自分を採用するとこんなメリットがある」というのをきちんと伝えておくことも大事だと思います。
あとは企業の方から次の質問を聞きやすいように、簡潔に返答して深堀してもらえるポイントを残す、という点も大事だと思います。私もそうでしたが、クリエイティブ系志望学生の面接では「話が長い」と言われがちなので、質問に対して簡潔に答えて、「それってどういうこと?」と深堀しやすいように答えることができると、面接がスムーズに進み、他の就活生と差別化もできると思います。
また、「きちんと周りの人を頼る」のも大事かなと思いました。
面接は場数を踏んでおくが大事だと思うのですが、実際の面接をたくさんこなすのは大変なので、学校のキャリアセンターや友人などを頼って、しっかり模擬面接をしておくのが大事だと思います。
比較的、美芸大生はキャリアセンターを使わないという話を聞くのですが、気軽に他人に頼れるのは学生の特権なので、「分からないことが分かりません」くらい言ってしまっても良いと思います(笑)
────今回クリ博のポートフォリオオンライン選考会に参加いただきましたが、良かった点や後輩たちにおすすめしたい点などがありましたら、教えてください。
良かった点は「締切がある点」「複数企業にエントリーできる点」「サポートが充実している点」です。
明確に期日を定めることで着手しやすくなり、また一社だけでなく複数社に応募できる点から参加のメリットがとても高く、モチベーションになりました。まだどこに応募していいかわからない状態、エントリーシートまでは手が回らない状態でも参加でき、選考企業も期日を切って結果を発表してくれる点が魅力でした。
これと併せて、作成に関してのセミナーや声がかかったあとの面接対策などもあるので、就活の第一歩として非常に良いと感じます。何から始めればいいかわからない方や、自身の立ち位置を把握したい方、幅広い企業を見つけたい方などにおすすめです!
最後にクリエイティブ業界を目指す就活生に向けてアドバイスをお願いします!
結局「自己分析」が一番大事なので、とにかく「自己分析」を頑張ってほしいなと思います。
ガクチカでも会社選びでも、就活に引っ張られずに、自分が何をしたいのかを『本音で』話せるようになると強いと思います。
自分の考えをすべて言語化しておけば、面接で聞かれることたいていのことには答えられるようになるので、そのためにも、普段の生活から自分の考えを言語化することを習慣づけておけば、それこそが自己分析にも面接対策になるかと思います。
是非自己分析を意識しながら、就職活動頑張ってください!
ゲーム業界/イラストレーター・2Dデザイナー内定の学生のインタビューでした。
ありがとうございました!